手漉本鳥之子 玉鳳紙『総模様』
玉鳳紙
それは、古く鎌倉期より名紙の名の高い「鳥之子」の手漉き製法を現代に受け継ぎ、紙漉きの里・越前において、熟練した名工の研ぎ澄まされた鋭利な五感と磨き上げられた、卓越の技とにより、一枚一枚、全身全霊の思いを込めて漉き上げられた、手漉き和紙文化を極めた最高級「手漉き鳥之子」襖紙のみに与えた名称です。
その特徴は、強靭にして優美。洋の東西、古今を問わず、常に一流の画人、祐筆、版画家に愛され続けた越前和紙は、その素材そのままの純粋さ、製法のかたくなな誠実さゆえに、風土と伝統、自然と人間の思いが一体となった、この世のものとも思われぬ高雅な気品と、時の流れを超越した驚くべき耐久性を合わせ持つことができました。
襖は、手漉き和紙だけが持つこの優れた特徴を最大限に生かし、日本の風土と日本人の美意識にもっとも合致した建具として完成されました。
千五百余年もの長い歴史を経た越前紙漉き工人最高の知恵と技とが、手漉き本鳥之子「玉鳳紙」の襖紙一枚一枚に、確実に受け継がれているのです。
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