2023.11.02 04:55唐長唐紙『天平大雲に若松』天平時代の香りが漂う雄大な雲魂を細い尾で連結した連雲は、吉祥をもたらす瑞雲。雲は雨を呼ぶことから実りと豊穣を表し、良き事を呼び寄せ、運気上昇を願う文様に「若々しい生命力が溢れる」という意味を持つ若松文様。厳しい冬の寒さに耐え、一年中四季を通して緑を保ち続ける松は、長寿と節操の象徴とも言われています。
2022.02.18 12:17京からかみ『氷梅』梅は厳寒の中、薫り高く咲く事から人々の理想として愛されました。「好文木」とも呼ばれ、学問が栄えると立派な花を付けると伝えられています。氷裂の中に梅の花が咲いており、春の訪れを告げる吉祥として使われています。梅と氷の組合わせは以前からあり、氷裂の中に描かれる花といえば梅と決まっています。
2021.06.05 08:59名塩雁皮紙継張りお客様が直接ご購入された『名塩雁皮紙』を襖に張らせて頂きました。谷野武信さんは、2002年に人間国宝に指定された紙漉き職人さんの和紙屏風や襖、障壁、箔打ち紙、かつては藩札などにも用いられ、何にでも間に合うところから「間似合紙(まにあいがみ)」とも呼ばれる。名塩では、かなり固い岩盤の層から4種類の色の独特の泥が採れ、泥を採取したら、木綿の袋...
2021.01.14 11:43京からかみ『呉須』呉須(ごす)とは、古くから染付などの磁器に使われているあお色の顔料のことです。江戸時代初期に中国より有田にもたされたと考えられており、今日では、特定の産地にとどまらず広く陶磁器に使われています。その紋様を版木におこし摺り上げる。
2020.11.24 11:34手漉本鳥之子 玉鳳紙『総模様』玉鳳紙それは、古く鎌倉期より名紙の名の高い「鳥之子」の手漉き製法を現代に受け継ぎ、紙漉きの里・越前において、熟練した名工の研ぎ澄まされた鋭利な五感と磨き上げられた、卓越の技とにより、一枚一枚、全身全霊の思いを込めて漉き上げられた、手漉き和紙文化を極めた最高級「手漉き鳥之子」襖紙のみに与えた名称です。その特徴は、強靭にして優美。洋の東西、古...
2020.02.11 02:04KATSURA SELECTION 『枝もみじ』総柄町家好み紅葉とは楓のことで、春の桜に対し、秋のシンボルとして広く用いられる。特異な葉型に注目して散らした文様とすることが多く、流水や鹿、篭などの景物と組合せて、織物の地文様として使われている。越前手漉 雲肌越前だけで制作される流し漉きの大判紙「雲肌」。静かな色目の中に、光の加減で紙の表面に流されたマニラ麻が妖艶にうずまく伝統のふすま紙です...
2019.12.17 06:10季寄せ『網代』裾模様網代組みは笠や篭、垣根や団扇に至るまで、よく用いられて参りました。編みに無理がなく、私達の目になじんだものといえましょう。本来は直線が直角に組み合わさった極めて幾何学的な模様ですが、ここでは少し崩してやわらかさを出しています。
2019.12.17 06:01季寄せ『さつき』本金泥二色摺・本金砂子振りあたらしいものであっても「ほんもの」を感じさせる空間があります。また、伝統に根ざしたものはかえってモダンにも見えるものです。時の流れに洗われ、人々の目にさらされ、生き残ってきた風格のなせる技なのでしょう。和紙の肌合い、土壁の色合い、木肌のつや、これらが複雑に組合わさって、やさしく空間をはぐくんでくれるとき、人は心に落ち着きを感じ、光のたゆ...
2019.03.23 01:29伝統からかみ型押し『波の穂・光琳松』津市の京料理『和楽』様の店舗御座敷の襖を張替えさせて頂きました。波の穂:浪がしらのしぶきを稲穂に見たてた粋なデザイン。刷り色は薄香色と砂色との二色。ほんのり赤みをおびているものを香色と名付けています。丁字の木の煎汁で染めた色ですが、それに丁字の香りを想わせるという文学的な命名には感心させられます。光琳松:この光琳松は、尾形光琳の水墨画の松...
2018.07.12 02:48太鼓襖『吉野和紙 継ぎ張り』植製民芸和紙ふすまの縁を付けずに仕上げたふすま。上下にはスリザンと呼ばれる薄い木を打ち付けます。お茶室の出入り口に使われるだけでなく、和室・洋室を問わずスッキリとしたふすまが出来ます。太鼓ふすまには単にふすま縁を付けないというだけのものから、チリ落し切り引手、透かし貼りなどいろいろな仕様があります。「坊主ふすま」とも呼ばれます。